ヘアカラーでジアミンアレルギー?

ヘアカラーでジアミンアレルギー?症状や原因は?もう染められない?

ヘアカラーや白髪染めは多くの人が安全に利用できますが、アレルギーを発症する可能性もあることを知っていますか?
正しい知識を身に着けてヘアカラーや白髪染めを楽しめるよう、アレルギーの原因や症状、アレルギーが心配な場合の対策などについて、ホーユーの研究員・原 和宏さんに解説してもらいました。

ホーユー ヘアカラーの安全性研究員 原さん
ヘアカラーの安全性研究に16年携わる。

監修

原 和宏さん

ホーユー株式会社 総合研究所
先端技術研究室 新領域研究課 研究員

ヘアカラーでかぶれる原因

ヘアカラーでかぶれる原因は?

原研究員

かぶれには、アレルギーによるかぶれと、刺激によるかぶれがあります。

刺激によるかぶれだと、皮膚バリアが弱っている方や敏感な方に症状が出るため、皮膚の状態によって症状が出たり出なかったりすることがあります。

ですが、一度アレルギーになると、一生その体質は続くと言われており、ヘアカラーのたびに症状が出るようになります。

アレルギーの主な原因はパラフェニレンジアミンなどの染料で、「ジアミン」と呼ばれることもあります。

ジアミンってなに?

原研究員

ヘアカラーには、「パラフェニレンジアミン」「トルエン-2,5-ジアミン」などの染料が含まれており、このような似た特徴を持つ染料は、まとめて「ジアミン」と呼ばれることがあります。

ヘアカラーアレルギーのことを「ジアミンアレルギー」と呼ぶことがありますが、ヘアカラーには「ジアミン」以外の染料も多く使用されており、そのような染料でもアレルギーの原因となることがあります。

「パラフェニレンジアミン」「トルエン-2,5-ジアミン」などのヘアカラーに含まれる染料が主な原因となってアレルギーを発症するのですね。

ジアミンの構造式「パラフェニレンジアミン」「トルエン-2,5-ジアミン」

なぜヘアカラーアレルギーになるの?

原研究員

私たちの体には、ウイルスや細菌などの異物を取り除く仕組みがありますが、それが過剰に働いてしまい、体に害を及ぼすことをアレルギーと呼んでいます。

ヘアカラーに触れたときに体が染料を異物として認識してしまうと、ヘアカラーアレルギーの体質になってしまう、というわけです。

このようなアレルギーの発症は、“コップに少しずつ水を注いでいると、やがてあふれてしまう”ことにたとえられます。
コップのサイズや注がれる水の量は個人の体質などによって異なり、コップから水があふれない方が多いのですが、あふれてしまうとある日突然アレルギーを発症してしまいます。

なるほど、アレルギーは突然発症することがあるのですね。
これまで問題なくヘアカラーや白髪染めを使ってきたから自分は大丈夫!と思いがちですが、誰でも発症する可能性があるのは驚きです。

ヘアカラーアレルギーの症状

ヘアカラーアレルギーで出る主な症状は?

原研究員

ヘアカラーアレルギーは、ヘアカラーを流したあとに、遅れて症状が出始めます

具体的には、ヘアカラーの翌日以降も継続するような「かゆみ」や「ぶつぶつ」などです。
頭皮、生え際、耳などに症状が出ることが多く、赤くなって腫れる場合もあります。

症状が重くなると、薬剤を塗布していないまぶたや顔全体が腫れたり、水ぶくれが破れて汁がでたりすることもあります。

ヘアカラーでは刺激性のかぶれが起こる場合もありますので、ご自身の判断ではアレルギーとの区別は難しいと思います。
ヘアカラーの際に気になる症状が出た場合には、早めに皮膚科を受診してください。

ヘアカラー中に違和感がありますが、これもアレルギー?

原研究員

ヘアカラー中の違和感は、アレルギーではなく薬剤の刺激によるものかもしれません。
ヘアカラーには、染料を発色させたり髪を明るくしたりするための成分が含まれており、これらの成分が原因でヘアカラー中に「痛み」や「しみる」などの刺激を感じることがあります。
この場合、ヘアカラーを流せば刺激はしだいに収まる傾向にあります。

一般的にアレルギーの場合は、ヘアカラーの翌日や翌々日などに遅れて症状が出はじめ、継続します。

アレルギーの原因がシャンプーなどの場合もありますので、症状が続くような場合は皮膚科の先生にご相談ください。

ヘアカラー中の違和感も不安になっていましたが、アレルギーによるかぶれだとヘアカラーを流した後に症状が出てくるのですね。
何も知らずに数日後にかぶれが出てくると、ヘアカラーが原因だと気付かないこともありそうです。知っておくだけでも、少し安心ですね。

ヘアカラーアレルギーは治る?

原研究員

ヘアカラーアレルギーは、一度発症すると一生その体質が続くと言われます。

原因の成分に触れるたびにアレルギー症状が出てしまい、繰り返しているうちにその症状はひどくなってしまうので、アレルギーになったら安全のためにヘアカラーの使用は中止してください。

たしかに、ヘアカラーの小箱には、「ヘアカラーでかぶれたことのある方は絶対に使用しないでください」と記載されていますね。

皮膚アレルギー試験(パッチテスト)のお願い文の記載例
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)のお願い文の記載例
ヘアカラーの医薬部外品の表記の一例
医薬部外品の表記の一例

ヘアカラーアレルギーを防ぐための対策

アレルギーを防ぐことは出来る?

原研究員

ヘアカラーを使用している方が、ヘアカラーアレルギーを完全に予防するための方法はありません。

身近な例だと花粉症です。花粉症は花粉に対するアレルギー反応です。これまで何もなくてもある日突然発症する花粉症を防ぐというのは、難しいですよね。

これまで異常なくヘアカラーを使用してきたのに、ある日突然アレルギーを発症してしまうことがあります。これは、体質によって異なります。

ヘアカラーアレルギーを起こさないように気を付けるべきことは?

原研究員

頭皮に傷がある場合や、肌が荒れているときはヘアカラーの使用を控えてください。

また、ヘアカラーのアレルギー体質になっていないかどうかを、毎回パッチテストで確認することも重要です。
パッチテストは、ヘアカラーに触れてアレルギー症状が出るかどうかを腕の一部で事前に確認するための手段です。
アレルギーの症状は遅れて出てくるので、パッチテストは48時間必要となっています。

また、ヘアカラー後に何らかの症状が何日も継続するような場合や、ヘアカラーのたびに症状を繰り返すような場合は、ヘアカラーの使用を避け皮膚科を受診しましょう。

アレルギーの場合、軽い症状だからと使用を継続していると、だんだんと症状は重くなります。

ヘアカラーアレルギーを起こさないように、パッチテストを毎回行うことが大切なんですね。
以下の記事では、「パッチテストは面倒だから省いても大丈夫?」「一度使ったことがある商品なら、パッチテストは毎回しなくてもいいですよね?」などの皆さんから寄せられた質問に回答していますのでぜひご覧ください。

かぶれてはいないけど、アレルギーは不安、、、

かぶれたことはないけど、アレルギーへの不安がある人もいますよね。
創業100年を超えるヘアカラーメーカーのホーユーが独自技術で開発したCOLORuは、パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン非配合の新しい白髪染めです。

パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン非配合の白髪染め

原研究員

日本でよく使用されるヘアカラー染料のアレルギーの頻度について、皮膚科の先生方が調査研究を実施しました。
その結果は学会で報告され、英語の専門誌に論文も掲載されています。

研究結果から、アレルギーの報告頻度が比較的少ない染料が見つかってきました。

パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミンを使用せずに、そのような染料だけでヘアカラーを作ることができないか、研究員が粘り強く研究して完成したのがCOLORuです

出典:「Ito A et al. A multi-institutional joint study of contact dermatitis related to hair colouring and perming agents in Japan. Contact Dermatitis. 2017;77(1):42-48.」

COLORuでは、当社従来のヘアカラーのように髪色を明るくすることができ、ブラウン系に染めることが可能です。
一度で白髪がしっかり染まり、約2ヶ月色持ちします。
カウンセリングを受けてから購入することも可能ですので、ヘアカラーや白髪染めに関する心配事を相談できるのは安心ですね。

COLORuについての詳細はこちら>

ジアミン系染料の代表成分比配合の白髪染めCOLORu
ヘアカラーを安全にお使い頂くために
※使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。
※ヘアカラーでかぶれたことのある方は絶対に使用しないでください。
※ご使用の前には毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。

ヘアカラーアレルギーでも白髪を染められる?

原研究員

ヘアカラーアレルギーの方は、ヘアマニキュア、カラートリートメント、一時着色料で白髪を隠すことが可能です。

ヘアマニキュア

ヘアマニュキュアは、髪に色合いをプラスし、つやと潤いを与えます。
色持ちは約3週間~1ヶ月で、ブリーチ作用がないため元の髪色より明るく染めることは出来ませんが、
一度でしっかりと白髪を隠すことが出来ます。
ヘアカラーアレルギーの方で白髪をしっかりと隠したい場合はヘアマニキュアが第一選択でしょう。

カラートリートメント

白髪用カラートリートメントは、お風呂の際にシャンプーのあとの髪に数日塗るだけで、白髪が徐々に目立たなくなっていきます。
また、髪のダメージをケアできるトリートメント成分が含まれていて、ヘアケアをしながら白髪をぼかしていきます。
一度の使用で白髪が完璧に染まることはないですが、自然に白髪をぼかしたい方にはぴったりです。

一時着色料

カラースプレーなどの一時着色料は、シャンプーで簡単に洗い流せるのが特徴です。
お出かけの日など、その日1日だけ白髪を隠したい方におすすめです。
特にスプレータイプなら、広範囲にカバーすることが出来るので全体的にある白髪を隠すことが可能です。

ヘナやノンジアミンヘアカラーは安心?

ヘナならアレルギーでも使える?

原研究員

ヘナなど植物由来の成分のヘアカラーでも、色のバリエーションをつくるために合成染料が加えられていることがあるので、ヘアカラーアレルギーの方は注意が必要です。

また、ヘナ製品でもパッチテストは必要です。ヘアカラーアレルギーの方にヘナ製品でパッチテストをしたら、アレルギー反応が出たという報告もあるんです。

出典:「ヘナ配合の白髪染めをうたった商品-染毛効果を中心に-」国民生活センター 2006年

ヘナだったら安心というイメージを持たれている方も多いと思われますが、ヘナでもパッチテストが必要でアレルギーの可能性はあるということは気を付けていきたいですね。

ノンジアミンヘアカラーだったらアレルギーでも使える?

原研究員

「ノンジアミンのヘアカラー」とうたわれている商品には、カラートリートメントやヘアカラーなど様々なものがあるようです。

アレルギーの方はカラートリートメントやヘアマニキュア、一時着色料であればご使用いただけますが、ヘアカラーは使わないでください。

アレルギーでも使えるかどうかは、ヘアカラーかそれ以外のカラーリング剤かによって異なるんですね。
ヘアカラーとカラートリートメント、ヘアマニキュア、一時着色料の違いが分からない方はこちらからご確認いただけます。

ヘアカラーリング剤の種類 (ヘアカラーリング剤の違い)

今回はヘアカラーのアレルギーについて原研究員へ解説してもらいました。正しい知識を身に着けてヘアカラーや白髪染めを楽しみましょう。