ブリーチとは?メリットとデメリット・髪への影響・ケア方法をご紹介

インナーカラーやハイライトなど、最近人気のヘアスタイルには明るい色が使われることが多々あります。これらの発色を下支えしている「ブリーチ」。なぜ髪の毛が明るくなるのか、できるだけ髪を傷ませないで思い切ったカラーを楽しむにはどうしたらよいかなど、今回はブリーチについて知っておきたいあれこれを、ヘアスペシャリスト・今井健仁さんに伺いました。

今井 健仁さん

ヘアスペシャリスト

今井 健仁さん

ホーユー株式会社
総合研究所 研究員/博士(医学)

ブリーチとは?

ブリーチとは?

一般的に髪の毛を明るくすること(=ブリーチ)という言葉は知られているものの、明るくするために髪の毛にはどんなことをしているのでしょうか?

ブリーチとは髪を明るくすること

日本人の多くは黒髪ですが、この黒さはメラニン色素に起因しているもの。

実は毛髪を構成するキューティクルやコルテックス自体は無色透明で、メラニン色素が髪の毛を黒くしています。メラニン色素が少ないとブラウンやブロンドのような髪色に、メラニン色素がほとんどないと白髪になります。

今井さん

ブリーチ(ヘアブリーチ)とは、髪を明るくすることです。ブリーチ剤では、アルカリにより髪の毛表面のキューティクルを柔らかくして成分が毛髪内部に浸透しやすくするとともに、過酸化水素の酸化力を高めて毛髪の内部にあるメラニン色素を分解します。メラニン色素を分解する力を弱めにすると黒い髪がブラウンに、強めにするとライトブラウンやブロンドになります。

ヘアカラーとブリーチの違い

ブリーチはブリーチ剤を使って髪色を明るくすることを指しますが、ヘアカラーは髪の毛を染めることを指します。

ヘアカラーではヘアカラー剤(酸化染毛剤や永久染毛剤とも呼ばれます)を使いますが、ヘアカラー剤はブリーチ剤に染料を入れたものとほぼ同じです。一般的に、明るい色のファッションカラーでは染色に比べブリーチの比率が高めで、暗い色に染める白髪染めでは染色の比率を高くしブリーチは低めにしてあります。

また、ブリーチ剤には大きく分けて2種類があります。
1つ目はヘアカラーと同じように1剤と2剤のクリームもしくは液体を混ぜるもので、染料を入れるとヘアカラー剤になるのはこちらのタイプです。黒髪をブラウン程度に明るくし、繰り返して使用してもそれ以上にはあまり明るくなりません。
2つ目は粉末を混ぜるタイプで、黒髪をライトブラウン程度に明るくし、使用するごとにどんどん明るくなっていきます。こちらのブリーチ剤の方が高い効果を持っています。

ブリーチで黒髪を明るくしてからヘアカラーをした場合と、黒髪にヘアマニキュアやカラートリートメントなどブリーチ力をもたないヘアカラーリングをした場合とでは、発色に大きな違いが出ます。

今井さん

例えば黒い画用紙と白い画用紙に同じ絵の具で絵を描くと、白い画用紙の方が鮮やかな色調になりますよね。それと同様に、ブリーチでブラウンやブロンドにしてからヘアカラーをした方が表現できる色調の幅が広がるため、出したい色に近づくことが多いです。

頭皮・頭髪への影響

理想の色が実現する一方で、毛髪へのダメージはどの程度なのでしょうか。

今井さんによると、ヘアカラーだけをするより、ブリーチをしてからヘアカラーをする方が毛髪に与えるダメージは大きくなりやすいとのことです。ヘアカラーリングを2回することになり、また粉末を使用するタイプのブリーチ剤は強めの作用を持っています。そのため、ブリーチをした毛髪には、適切なヘアケアをすることが必須です

ブリーチのメリット・デメリット

ブリーチのメリット・デメリット

メリット

ブリーチのメリットはやはり、ヘアカラー剤 やヘアマニキュア・カラートリートメントの使用と組み合わせることによる発色の良さ。ヘアカラーの鮮やかな明るい色を発色させることができます。

ヘアカラーの幅が広がる

ハイトーンカラーにしたいときには、ヘアカラーだけよりも表現できる色調幅はグッと広がります。

また、アッシュやグレージュなどの絶妙な色合いのカラーやピンクやオレンジなどのビビッドなカラーも発色させやすく、理想のカラーリングが実現しやすくなります。

さらに、発色が良くなる分、地毛の暗いトーンとの差はつきやすく、昨今人気のブリーチを使ったインナーカラーやポイントカラーもおすすめです。

今井さん

印象をガラリと変えたいときには、ブリーチとヘアカラーを2段階で行うダブルカラーをしてみてはいかがでしょうか

デメリット

しかし、おしゃれには我慢がつきもの。ブリーチをすることで、どんなデメリットがあるのかも知っておくといいかもしれません。

毛髪へのダメージがある

ブリーチの薬剤はどうしても髪の毛に負担がかかるため、髪表面の脂質が減少するとともに髪内部のタンパク質が影響を受けて、パサつきやすくなったりドライヤーで乾かしにくくなったりします。そのため、ダメージケアはしっかりしましょう。

退色が早くなる

ブリーチによるダメージが大きく、ケアが不十分だと、ヘアカラーだけをした場合よりも毛髪にカラーが定着しにくく色落ちもしやすくなります。

今井さん

シャンプーやプールなど髪の毛が水に濡れているときに、染料は流れ落ちてしまいます。

なるべくお気に入りの色を保つためには、シャンプーの際に毛髪を洗い流す時間を短めにして風呂上り後は早めに乾かしたり、海水浴やプールに入るときは注意したりするといいでしょう。

ブリーチの際に気を付けたいこと

髪の太さ

髪が太いとブリーチで明るくなりづらいため、使用説明書にしたがって放置時間を長めにした方が明るくなりやすいです。

反対に、髪が細いと明るくなりすぎる場合があります。細い場合は放置時間を短めにした方がいいでしょう。

前回のヘアカラーリング

カラーリングを繰り返している場合は少し注意が必要です。

前回のヘアカラーリングの染料が残っている状態でブリーチをすると、前の染料が邪魔をして、次に入れる色に影響が出てしまうことがあります。ヘアカラーの染料は多少残っていても比較的影響は少なめですが、ヘアマニキュアやカラートリートメントの中には残りやすい染料もあります。特に寒色系から暖色系にする場合やその逆の場合など、色調を大きく変えたいときは注意が必要です。

ブリーチ剤を使用できない方

肌が弱い方や頭皮に傷がある方、妊娠中の方などはブリーチ剤の使用を控えてください。

粉末を含むタイプのブリーチ剤では、脱色剤に含まれる成分(過硫酸塩)でごく稀にかぶれを起こすことがあるので注意が必要です。

ブリーチのアフターケア

ブリーチのアフターケア

髪の毛がダメージしやすいとも言われるブリーチですが、アフターケアをしっかりすることで、お気に入りの色味を長く楽しんだり、美しくおしゃれに見せたりすることも可能に。ブリーチをした髪の毛には、どんなケアがおすすめなのでしょうか?

カラーシャンプー・カラートリートメント

今井さん

お気に入りの色を長く楽しむためにも、カラーシャンプーとカラートリートメントを使ってみるのはいかがでしょうか。

ブリーチ&カラーで美しく染まった髪の色をキープするためにおすすめなのは、カラーシャンプーやカラートリートメント。染めた髪色と同じ系統の色のカラーシャンプーやカラートリートメントを使用するといいでしょう。

ソマルカ カラーシャンプーは、3日に1回普段のシャンプーの代わりに使うだけで、自宅で手軽にケアできる手軽さが人気です。アッシュ、ピンク、ブラウン、パープル、オレンジの5色から選ぶことができます。

サロントリートメント

サロンのトリートメントもおすすめ。毛髪の主要な構成成分であるシスチンというアミノ酸を配合した『バイカルテ』は、髪の内部にシスチンをダイレクトに補充し毛髪補修が可能なアイテムです。

今井さん

本来髪の毛がもつしなやかな美しさを与えたいときに使ってもらいたい、スペシャルケアの一つです

洗い流さないトリートメントを使う

ブリーチをすると、広がってまとまらない、ギシギシした手触りになる、ツヤが感じられないという悩みを持つことが多いようです。そこでおすすめは、カラーリングの色持ちをよくしつつも、ダメージケアをしっかりできる洗い流さないトリートメント。普段のおうちでのヘアケアに取り入れるのがおすすめ。

選ぶ際は、ダメージケアとカラーケアができるものを意識すると良いでしょう。美容液をつけるときは、髪の毛に摩擦を起こさぬようやさしく塗布することを意識してください。

今井さん

部分的にブリーチ&カラーをしている場合は、その部分に少し多めに美容液を塗るのがおすすめです。

ブリーチを使ったおすすめヘアカラー5選

ここからは美容師のshioriさんに、ブリーチを使ったカラーを紹介していただきました。ワンブリーチでできるカラーなので、ブリーチが初め てという方にも挑戦しやすいカラーばかりですよ!

グレージュ

グレージュ
salon de MiLK 溝の口店 shioriさん

ブリーチだからこそ出せるくすみ感がかわいい、グレーとミディアムの間のカラー。どんなファッションにも合わせやすく、初めてのブリーチにおすすめです。

ピンクベージュ

ピンクラベージュ
salon de MiLK 溝の口店 shioriさん

ワンブリーチのあと、ピンクと紫の中間色で染めたカラー。色持ちが良く、きれいに色落ちするので 、長く楽しむことができますよ。

ベージュ×オレンジ

ベージュ×オレンジ
salon de MiLK 溝の口店 shioriさん

できるだけ明るめのベージュに染めたあと、オレンジの裾カラーに。毛先はカラーバターで染めることで、ワンブリーチでもきれいな発色が可能になります。

ピンク×インナーカラー

ピンク×インナーカラー
salon de MiLK 溝の口店 shioriさん

インナーカラーは髪の内側だけブリーチするため、根元が伸びてきても気になりません。頭皮が弱く薬剤に不安がある方や、忙しくてなかなか美容室に行けない方におすすめです。

ハニーベージュ

ハニーベージュ
salon de MiLK 溝の口店 shioriさん

ワンブリーチで一番明るくしたい方におすすめなのが、こちらのハニーベージュ。仕上がりからブリーチでしかできない色味を楽しめます。ただし、色落ちは早いのでご注意を。

インナーカラーやハイトーンカラーを楽しみたい反面、ダメージが気になってブリーチを躊躇している……という方もいるかもしれません。しかし、適切なアフターケアをすれば、もっと前向きにお気に入りの髪色を楽しめるはず。ダメージケアのアイテムもたくさん出ているので、自分の髪の毛にあったものを選びながら、おしゃれを満喫してくださいね。

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【出典】Ushico、マハロ、buritora / PIXTA(ピクスタ)

【画像】shiori